<13年度白書>自殺3万人下
回る 20代では上昇傾向

2013年0701 福祉新聞編集部
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 政府は6月18日、2013年度の自殺対策白書を閣議決定した。白書は、15年ぶりに自殺者が3万人を下回った点について「単純に以前の状態へ回帰しつつあるわけではない」とし、これから中長期的に自殺者が増加する可能性に警鐘を鳴らした。

 
 12年の自殺者は2万7858人と前年に比べて2793人減少。1998年以降、ずっと3万人を超えていたが、15年ぶりに下回った。

 

 自殺率(人口10万人当たり)は、03年に40・1とピークだったが、12年は31・1と低下。特に50代以上は97年の数値を下回るなど大幅に減少した。しかし、40代以下は上昇傾向にある。

 

 自殺の原因は「健康問題」(1万3629人)、「経済問題」(5219人)、「家庭問題」(4089人)などで、順位は変わらない。ただ、「経済問題」での自殺率はこの3年で38%も低下した。白書は完全失業率と自殺率を比較し、景気との相関関係があると位置付けた。

 

 さらに、06年の貸金業法の改正による自己破産件数の減少と、自殺率の減少との関係についても示唆。一方、東日本大震災による家族の死亡が自殺率に与えた影響については、「まだ結論を出せるには至らない」とした。
また、20代の自殺率がほかの年代では見られないほどの上昇傾向にあることから、早急に若年層へ効果的な支援をする必要性を指摘した。

 

 このほか白書は、12年8月に改正した自殺総合対策大綱の見直しについても言及し、生活困窮者の支援の充実などの施策が新たに盛り込まれたことなどを紹介している。またコラムでは、福島県南相馬市で実施された自殺者の遺族支援や、同県大熊町で行われた育児支援の調査などを取り上げた。

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