地域公益活動の発信を 濵田和則・晋栄福祉会理事長

2014年1103 福祉新聞編集部
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濵田 和則・社会福祉法人晋栄福祉会理事長(大阪府門真市)

 今年7月4日付で「社会福祉法人制度の在り方について」と題し、検討会報告書がまとまった。報告書が公表されて一区切りと思いきや、その後も社会福祉法人やその中核施設である保育所に関する問題点の指摘等は枚挙にいとまがない。

 

 内部留保に関係した繰越資金の平均額の多さも報道されているが、社会福祉法人は借入による資金調達に制限がある仕組みなので、通常の運転資金分をすべて預金で確保すると考えれば、少なくとも月総収入の2~3カ月分程度の確保は必要だと考える。

 

 またこの報道は、内部留保を含めた会計や税制など社会福祉法人制度の改善について検討している社会保障審議会福祉部会等に向けて発信されたと考えて差し支えないだろう。社会福祉法人側からも、組織的に地域公益活動などを発信する必要がある。

 

 筆者が意識する社会福祉法人の方向性は、地域公益活動の推進、地域における中核的機能を備えるための組織体制強化と規模拡大、法人監督の見直しなどである。内部留保の実態把握といった法人運営の透明性確保などは各界などの要請によって追加された内容と言える。

 

 しかしながら、介護や保育、障がいなど経営主体の規制が緩和されている分野において、社会福祉法人が他の経営主体との違い(独自性)を明確化できるのは、やはり地域公益活動をいかに行うかではないだろうか。その際、いわゆる剰余金に相当する一定以上の繰越金を、建て替えなど再生産と再投資に必要な部分を除いた上で、どのような形で地域公益活動に充当できるようにするかなど、さらに踏み込んだ具体的な検討や提言が必要と考える。

 

 公益法人における収支相償も一つの方法であるが、前述のようなところに充当できる仕組みがないと無駄に使ってしまう可能性があるなど効率性を失う危険もある。また新たなニーズに対応するには一定規模の資金は確保できる形も必要と考える。

 

 私見だが、施設の不足する都市部の用地取得のために、共通で資産管理できる非営利の協同法人を創設し、そこに資金を預託し用地を貸与するなどしてはどうか。ある日突然「返せ」と言われたら困るが、公益的資金の使途についてはイノベーション的な発想も期待したい。

 

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