障害者差別解消の基本方針、条約に準拠 政策委で確認

2014年1103 福祉新聞編集部
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12月中の閣議決定に向け議論が進む障害者政策委員会。中央は石川准委員長
12月中の閣議決定に向け議論が進む障害者政策委員会。中央は石川准委員長

 障害者政策委員会が10月27日に開かれ、2016年度の障害者差別解消法施行に向け策定する国の基本方針について議論した。前回(20日)内閣府が示した基本方針の素案に対して相次いだ注文を受け、障害者権利条約に準拠した考え方を示すことが確認された。関係省庁と調整する。

 

 基本方針は、差別禁止や合理的配慮の考え方など、差別解消法の運用の仕方を国が示すもの。行政機関や民間事業者の取り組みに影響を与える。

 

 今回は、特に「条約の趣旨から見て基本方針の書き方は弱い」と委員から批判が出ていた点が議論になった。

 

 差別解消法には、事例収集など発展途上にあることから「差別」の定義がない。そのため素案も「正当な理由なく障害を理由にサービス提供を拒否したり障害者にだけ条件を付けたり、障害のない人とは異なる扱いをして権利侵害をしてはならない」などと説明するにとどまっていた。

 

 しかし、議論を踏まえ、条約における差別の定義に準拠することを確認。条約は、差別とは障害に基づくあらゆる区別、排除、制限だとし、政治的、経済的、社会的、文化的、市民的その他あらゆる分野におけるものだとする。合理的配慮を行わないことも差別だとしている。

 

 一方、合理的配慮の提供は、障害者と相手方の建設的対話によるという書きぶりにすることを確認した。

 

 素案では「障害者から意思表明があった場合に提供する」という表現だった点で、「意思表明の難しい人もいるし、『要求されなかったら提供しなくて良い』というのは条約や法の趣旨と違う」(障害者側)、「分からなかったのに『提供しなかったのは差別だ』と言われるのは酷だ」(事業主側)との意見が出ていた。

 

 内閣府は12月中の閣議決定を目指しており、次回は、委員らの意見を反映させた修正案が示される予定。

 

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