「社会福祉法人への課税に反対」 全社協が一斉陳情

2014年1103 福祉新聞編集部
    • このエントリーをはてなブックマークに追加
陳情に先立って行われた集会
陳情に先立って行われた集会

 全国社会福祉協議会(斎藤十朗会長)は10月29日、国会議員に対し、社会福祉法人への法人税課税に反対する一斉陳情を行った。10月上旬から議論が始まった自民党税制調査会に合わせたもので、要望書には全国老人福祉施設協議会や職能団体なども名を連ねた。全国の都道府県社協幹部などが参加し、手分けして議員会館を回り、要望書を手渡した。全社協が全国規模で国会議員への大規模な活動を行うのは、四半世紀ぶりだという。

 

 「今、まさに正念場だ」--。陳情に先立ち行われた集会で、井手之上優・全社協政策委員会委員長はこう強調した。

 

 政府税調は6月にまとめた報告書で、企業への法人税引き下げの穴埋めの一つとして、公益法人課税の見直しを指摘。特に介護事業では、社会福祉法人と株式会社との間で課税の公平性の確保を求めている。こうした点に対し、井手之上委員長は「根幹を揺るがすものとして、断固反対する」と述べた。

 

 反対の根拠として要望書に盛り込んだのは、社会福祉法人が持つ「公共性」と「非営利性」だ。

 

 株式会社と異なり、社会福祉法人の設立には行政による許可が必要で、その後も監督を受ける。また、黒字でも資金の配当はできず、解散時の残余財産は国庫などに戻る。さらに低所得者の受け入れや、過疎地域での継続的なサービス提供という役割もある。

 

 そのため要望書は、高齢化が進む中、社会福祉法人は地域で果たす役割が重要になっていると指摘。「介護を例とした実施事業の同一性のみに着眼した課税の議論は、逆に公平性を欠く」とした。

 

 要望書に賛同したのは全50団体。全社協関係の種別協議会のほか、全国老人福祉施設協議会、日本身体障害者団体連合会、全国私立保育園連盟などの福祉団体や、日本社会福祉士会や日本精神保健福祉士協会といった職能団体も名を連ねた。

 

 同日の一斉陳情には、都道府県社協の会長など100人が参加。関係省庁の3役、衆参厚労委員会委員、政務調査会や与党税制調査会のメンバーに要望書を提出した。

 

自民税調は年内結論

 

 自民党税調は年末にかけて社会福祉法人への課税について結論を出す。29日の会合では、財務省が法人税改革に関するスケジュールを発表。課税拡大の対象として、赤字企業に課税する「外形標準課税」の拡充などを具体案に挙げる一方、公益法人への課税は「実態を見ながら検討」とした。国会議員からは「社会福祉法人への課税は無理がある」との声も上がった。

 

 

2015介護福祉士国家試験過去問解説集 第24回-第26回全問完全解説
中央法規出版
売り上げランキング: 1,804

 

あの介護施設には、なぜ人が集まるのか サービスを感動に変える18の物語
糠谷 和弘
PHP研究所
売り上げランキング: 24,231
    • このエントリーをはてなブックマークに追加