全ろう認定に脳波検査 厚労省、不正防止へ対応策

2014年1110 福祉新聞編集部
    • このエントリーをはてなブックマークに追加
聴覚障害認定の検討会

 厚生労働省は10月30日、聴覚障害の認定方法に関する検討会(座長=江藤文夫・国立障害者リハビリテーションセンター顧問)を開き、身体障害者手帳を取得したことのない人がいきなり全ろう(2級)の認定を受ける場合は、従来の聴力検査に加え、脳波の変化を見る他覚的聴力検査を義務付ける方針を決めた。都道府県等に通知し、来年度からの実施を目指す。

 

 今回の方針は、「耳の聞こえない作曲家」として活動していた佐村河内守さんが実は全ろうではなかったことが2月に発覚し、手帳を返還した問題を受けたもの。

 

 検討会は、詐聴が疑われる場合の対応策を考える一方、一律に検査を厳しくするのは聴覚障害者の負担が大きいと判断。過去に聴覚障害3~6級の手帳取得歴がない人が突然、最も重い2級と診断される場合を想定した。ABRなど他覚的聴力検査に使う機器が、聴覚障害の指定医がいる医療機関全体に普及していない現状も考慮した。

 

 現行では、ヘッドホンから音が聞こえたら自分でボタンを押し応答する方法で検査している。聞こえないふりはできるが、問診では医師が患者の反応や心理状態を見ながらやりとりし、実は聞こえているといったことは気付くものだという。

 

 一方、他覚的聴力検査は、ヘッドホンから音が聞こえると脳が反応して生じる脳波の変化を見る。現行でも必要に応じ実施されている。

 

 通常、聴力はだんだん低下することが多く、突然2級を申請するケースは非常にまれだとして、手帳の取得歴のない人に対して2級と診断する場合は、指定医は必ず他覚的聴力検査をすることとした。あわせて指定医の専門性向上も求める。

 

 

 

耳の聞こえないお医者さん、今日も大忙し
フィリップ ザゾヴ
草思社
売り上げランキング: 231,434

 

わたしたち手で話します (あかね・新えほんシリーズ)
フランツ=ヨーゼフ ファイニク
あかね書房
売り上げランキング: 615,079

 

    • このエントリーをはてなブックマークに追加