精神科病院退院高齢者1.8万人に 2015〜17年度推計

2014年1117 福祉新聞編集部
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141117_1m厚労省

 厚生労働省は10日、精神科病院から退院する長期入院高齢者が2015年度から17年度までの3年間で約1万8000人に上るとの見込みを全国介護保険担当課長会議で示した。退院後の介護保険サービス利用を見込んで15年度からの事業計画を策定するよう求めた。今年6月に成立した医療介護総合推進法の趣旨を踏まえ、退院した高齢者の受け皿づくりを促す会議となった。

 

 厚労省精神・障害保健課によると、精神科病院への入院期間が1年以上の長期入院者は12年6月末時点で約20万人。15年度からの3カ年で18%(3万6000人)以上が退院することを障害福祉計画の目標としている。

 

 同課は退院する人のおよそ半数が65歳以上の高齢者(認知症の人を含む)だと推計。入院5年以上の高齢精神障害者約4500人の約8割が要支援・要介護と見込まれるとした調査結果も報告した。

 

 退院した高齢者が介護保険サービスを利用することが想定されるため、15年度から3年間のサービスの需要と供給を見積もる第6期介護保険事業計画に反映するよう求めた。

 

 介護保険法改正により15年度から(経過措置あり)市町村の地域支援事業で必須となる「在宅医療・介護連携推進事業」の全体像も見えてきた。

 

 同日明らかになった同事業の実施要綱案は、介護保険の知識を持つ看護師や医療ソーシャルワーカーを配置した「在宅医療・介護連携支援センター(仮称)」を設ける方針。

 

同センターが地域内の医療・介護従事者に情報共有を促したり、研修を開いたりする。

 

 在宅療養する人の容態急変に備え、24時間365日の連絡体制も構築する。地域内の医療・介護従事者からの相談を受け付けるが、住民からの相談は原則として受け付けない。

 

 同センターを地域包括支援センターや役所内に設けても良いが、独自の窓口として区別する。厚労省は病院から退院する患者の情報がケアマネジャーなどに的確に伝わるよう地域ごとにルール化する方針で、同センターをその調整役とする。

 

 低所得高齢者の住まい確保に危機感を抱く厚労省は、養護老人ホームと軽費老人ホームの積極的な活用も都道府県に要請。両ホームの研究報告を周知するシンポジウムを12月に東京都内、兵庫県内でそれぞれ開く予定を伝えた。

 

 介護保険法改正により15年度から新しくなる介護予防・日常生活支援総合事業についても、在宅療養者を意識した説明が相次いだ。

 

 総合事業の「訪問型サービス」には病院などへの移動支援が想定されているが、同日の会議では新たなQ&Aとしてその類型を二つ例示した。

 

 現在、要支援・要介護者を対象とする福祉有償運送(国土交通省に登録した非営利団体による移送サービス)については、総合事業の基本チェックリスト該当者も対象とする考えを示した。

 

 総合事業のガイドラインは今秋定める予定だったが、素案に対して自治体からの質問が続き、14年度末にずれる見込みだ。

 

 三浦公嗣・厚労省老健局長は会議で「皆さんの意見をさらにいただきたい。12月に全国の主要都市で総合事業のセミナーを開く」とあいさつした。

 

 

 

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