障害学生を支援 全国高等教育障害学生支援協議会が発足

2014年1124 福祉新聞編集部
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石川理事長
石川理事長

 障害のある大学生を支援する現場の実践を共有、交流しよう——。

 

 一般社団法人全国高等教育障害学生支援協議会(理事長= 石川准・静岡県立大教授)の設立大会が15日に東京大学で開かれた。63校から障害学生支援室の職員、教員など110人が参加。障害者差別解消法の施行が 2016年度に迫る中、どう障害学生に合理的配慮を提供していくか大学同士学び合う組織が出来た。

 

 障害者権利条 約の批准に伴い制定された差別解消法は、障害者への差別禁止と合理的配慮の提供を規定。障害のある人が他の人と平等に教育を受けられるよう、大学は入試や 授業で必要かつ適当な変更・調整をしなければならない。過重な負担でない限り、提供しないことは差別とみなされる。

 

 法的な義務は行政機関か民間事業者かで異なる(表)が、どの大学もこれまで以上に個別対応が求められる。障害学生が相談できる窓口を統一したり担当部署を設置したり、体制整備も必要だ。

 

141124_1表

 
 日本学生支援機構の調査では、13年度に大学・短大・高等専門学校に在籍した障害学生は1万3449人。08年度の6235人から倍増している。

 

 大学によっては専任コーディネーターを置くなど既に取り組みがあり、▷教室内の座席に配慮▷試験時間を延長▷教材をテキストデータ化▷休憩室を確保——するなどの例があるが、経験が足りず不安に思う学校もあるという。

 

  参加者からは「障害学生の意思をどう吸い上げるか」「障害をどう確認するか」など、さまざまな意見や質問が出たが、「例えば『聴覚障害者にはノートテイク をします』といった、あらかじめ用意したメニューに学生を当てはめるのではなく、支援を求める学生と一緒に検討しながら個別ニーズに応えることが合理的配 慮の考え方」と確認しあった。

 

 「通学の移動支援や生活面の介助を求められた時どうしたら良いか」と、現在の法制度では未整理の課題も挙がり、協議会で情報や実践を共有しつつ、問題提起や政策提言もしていければという。

 

 なお、国の基本方針は内閣府で検討が進み、年内に完成の予定。教育分野の対応指針づくりは文部科学省で検討される。

 

 

 

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