JDF10周年 海外の当事者リーダーも登壇

2014年1215 福祉新聞編集部
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世界の当事者リーダーを招いて行われたシンポジウム(左=ヒューマンさん、右=レイエスさん)

 日本障害フォーラム(JDF)が設立10周年記念の全国フォーラムを4日に都内で開いた。障害者権利条約が1月に批准された記念の年でもあり、海外の当事者リーダーらを招き「条約批准と私たちの社会」をテーマに語り合った。約300人が参加した。

 

 嵐谷安雄代表は「13の障害関係全国団体でJDFを2004年に設立した背景には、まさに権利条約の推進があった。誰もが暮らしやすい社会をつくるためこれからも力を合わせたい」とあいさつ。13団体が壇上でそれぞれコメントする場面もあった。

 

 

あいさつする嵐谷代表

あいさつする嵐谷代表

 

 

 また外務省の宇都隆史政務官は、「6月に初めて出席した条約の締約国会議には、障害当事者2人に日本政府代表団に加わってもらった。これは政府がJDFはじめ当事者との協力を重視している表れ」とあいさつ。条約を結んだ国は実施状況の報告書を国連へ提出しなければならず、日本は16年2月まで(発効後2年以内)に提出する予定だとした。

 

 記念シンポジウムには、締約国の報告書を審査する国連の障害者権利委員会から、委員長のマリア・ソレダード・レイエスさん(視覚障害)が来日。米国国務省国際障害者の権利に関する特別顧問のジュディ・ヒューマンさん(車いす)も登壇し、4人が発言した。

 

 レイエスさんは「委員会の長所は、さまざまな文化背景をもつ障害当事者が委員を務めるバランスの取れた構成。非差別と多様性を主軸に、アクセシビリティ、地域で生活する権利、インクルーシブ教育など実施状況を見る中で、障害のある女性・子どもについてもカバーしていきたい」などと審査に当たる姿勢を説明した。

 

 一方、国連・女性差別撤廃委員会委員の林陽子弁護士は、女性差別撤廃条約を実施しても障害のある女性の視点は漏れやすい問題に触れた。日本では統計が無い点などを指摘し、「条約の水準に満たない所を点検することが大事。女性の運動と障害者の運動がもっと連携を」と話した。

 

 ヒューマンさんは、世界に先駆け障害者差別禁止法を作った米国の経験を「例えば、エレベーターが出来たらベビーカーを押す人も高齢者も利用するようになった。法律を効果的に実施すれば社会全体のためになる」と語り、「障害種別を越え他のグループも巻き込み大きな運動にして」と呼び掛けた。

 

 JDFの久松三二・幹事会副議長は「チャレンジできる環境整備が大事。政策決定の過程に必ず当事者が参加するシステムを作る必要がある」と強調した。

 

 

 

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