触法障害者を支援 司法、福祉、医療など連携し学会設立

2015年0205 福祉新聞編集部
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司法、福祉、医療、教育などさまざまな分野の人が発表した
司法、福祉、医療、教育などさまざまな分野の人が発表した

 事件や犯罪にまきこまれやすい知的・発達障害者の支援に司法、福祉、医療、教育など多様な分野の専門職らがかかわっていこうと、「日本司法・共生社会学会」(会長=内山登紀夫・福島大大学院教授)が設立された。

 

 1月24・25両日に都内で開かれた設立総会には、権利擁護や再犯防止に取り組んできた弁護士、医師、社会福祉士、教諭などが集まった。

 

 基調講演したリチャード・ミルズ・英国リサーチオーティズム研究部長は、自閉症スペクトラム障害と触法に関して「社会的孤立やいじめの経験、不安やパニックなどが重なって問題となる。しかし重大な罪を犯すことはまれで、被害者になりやすい」などと解説。

 

 内山会長は、発達障害者の対応困難ケースに関する研究をしており、「専門家を対象としたテキストの作成や政策提言、支援システムの提言をしていきたい」としている。

 

 学会は▽裁判と障害者事件▽地域生活定着支援センターと保護観察所の役割▽司法精神医学、矯正、社会内支援▽メディア研究−など10テーマの「対話の場」を設け、ネットワークをつくり実践に生かしたい考えだ。

 

 また、学会設立メンバーらはこれまで、厚労事務次官の村木厚子さんが郵便不正事件で無罪となった際の国家賠償金による「共生社会を創る愛の基金」を活用し、人材養成に取り組んできた。

 

 この活動について浦﨑寬泰弁護士は「学校、福祉の相談支援センター、警察などさまざまな分野の機関があってもはざまがあり、どこにも結びつかない人がいる。それらをつなぐ人材が『トラブルシューター』。障害により福祉的支援が必要と思われる被疑者・被告人の支援などをしてきたが、事件になる前から連携しておけるようにしたい」などと発表した。

 

 連絡先=info-panda-j@shiraume.ac.jp

 

 

 

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