司法が福祉に急接近 障害者の再犯防止で変わる検察の意識

2015年0313 福祉新聞編集部
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 また、シンポジウムでは被疑者・被告人の高齢者や障害者を弁護士会(大阪、横浜)と社会福祉士会(大阪、神奈川)が連携して支える2カ年のモデル事業(厚労省助成)の成果が報告された。

 

 被疑者・被告人が福祉施設などで暮らせることを裁判所に伝えるため、弁護士が社会福祉士に助言を求めて更生支援計画をまとめることを試行した。

 

 再犯防止と社会復帰支援はセットで語られることが多いが、司法関係者は前者に、福祉関係者は後者に視点を置く傾向がある。同日の報告でもそうした感想が漏れた。社会福祉士による活動に報酬がどこからも出ないことも議論になった。

 

 報酬の点について田村満子・日本社会福祉士会副会長は「既存の福祉制度から捻出できないかと考えている。弁護士会から出してもらおうとは思っていない」と話した。

 

 

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村木厚子厚労次官の話

 私は郵便不正事件で逮捕・起訴されたが無罪と認められ、国家賠償を得た。それを寄付して「共生社会を創る愛の基金」を創設した。

 

 罪に問われた障害者に適正な刑事司法プロセスを保障し、社会復帰を進める仕組みづくりを支援するためだ。厚生労働行政の中でもディープな分野だが、民間の取り組みには希望が持てる。

 

 私自身は社会の中で「支える側」にいると思っていたが、たった1日で逮捕され、家族や同僚らに「支えられる側」になった。「支える」「支えられる」は相対的なものだと痛感した。

 

 「共生社会」の本当の意味が分かったような気がする。罪に問われた障害者の支援にご理解とご協力をお願いしたい。(2月28日、東京社会福祉士会公開講座の基調講演で)

 

 

 

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