賃金や昇進で差別禁止 改正障害者雇用促進法の指針まとまる

2015年0309 福祉新聞編集部
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 労働政策審議会障害者雇用分科会(分科会長=山川隆一・東京大大学院教授)は2日、改正障害者雇用促進法の2016年度施行に向け、企業などに示す「差別禁止」と「合理的配慮」の指針について、厚生労働省案を妥当と認めた。厚労大臣は指針を告示し、法施行までに周知する。

 

 雇用促進法の改正は、障害者権利条約を批准するための国内法整備で、雇用分野での障害を理由とする差別を禁止。障害者に合理的配慮を提供する義務を事業主に課した。

 

 事業主は、障害者が均等に機会を得られ、また能力を発揮できるよう、職場環境を調整するなどの合理的配慮を提供する。過重な負担でない限り対応しなければならない。

 

 二つの指針では「どのようなことが障害を理由とする差別になるか」や「合理的配慮にはどのような例があり、どのように対応すべきか」を示している。

 

 例えば、募集・採用、賃金、昇進などについて、障害のない人には付けない条件を障害者に付ける、障害者には教育訓練を受けさせない、といったことは差別になる。

 

 また、障害者が業務をこなせるよう、障害の特性に応じて業務マニュアルを図や写真を利用した分かりやすいものにする、パソコンに読み上げソフトを入れる、といった調整・工夫が求められる。

 

 指針では主な例を示したが、実際には個別具体的で多種多様なものになるため、厚労省は指針とは別に事例集も作る方針だ。

 

 分科会の答申を受け、広畑義久・雇用開発部長は「合理的配慮の提供義務は我が国では初めての概念で、事業主には戸惑いもあると思う。周知啓発していきたい」と話した。

 

 

 

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