<第5回>水いぼ つぶしていいの? 治るまで待つべき?

2015年0702 福祉新聞編集部
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Dr.田中のほいくほけん室

Q

 

 蚊脇から腹部にかけて水いぼのある2歳児がいます。水いぼの数も徐々に増えています。ズボンのゴムが当たり、かきむしるので出血する場合もあります。水いぼは治るまで待つという診断もあり、保護者への対応の難しさを感じます。かゆがった時や水遊びの際の注意点を教えてください。

 

A

 

 水いぼは皮膚や粘膜にできる半球状の丘疹で、ウイルスによる感染症です。発疹は身体と四肢にできやすく、大きさは1~3ミリ大の米粒ほどです。表面に光沢のある皮膚色の発疹が散在していたり、数個から数十個がまとまってみられたりします。発疹がはっきりしてくると中央に凹みがみられることもあります。つぶすと中から白い塊が出てきて、これにはウイルスが詰まっています。ウイルスの潜伏期間は2~7週間くらいで、感染はアトピー性皮膚炎などで皮膚が乾燥している子どもに特に多いです。

 

 治療については皮膚科医と小児科医で意見が異なることがあります。皮膚科医では取り除いた方が治りが早いという意見が多くあり、一方、小児科医の中には自然治癒がみられるので無理に取る必要はないとの考えを持つ医師もいます。

 

 厚生労働省の「保育所における感染症対策ガイドライン」では、「かき壊しの傷から滲出液が出ているときは被覆する」とあり、水いぼによる登園停止は必要ないとされています。自然に消えることもありますが、放置しておくと数が増えて、治るまでに時間がかかるおそれがあります。その間に他の園児との直接的な接触や、水泳で使う浮き輪、ビート板、タオルなどから感染する可能性があります。このことから発疹が少ないうちに取り除いた方が良いでしょう。

 

 取り除く際は「水いぼ鉗子」という特別なピンセットを使用するので、子どもにとっては恐怖や痛みを伴うかもしれません。最近ではシール状になった局所麻酔剤がありますので、痛みに敏感な子どもは処置の1時間ほど前にこれを使って痛みを軽減させることもできます。

 

 

【田中哲郎・医学博士】

 

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