中耳炎の対応と予防策は?

2015年1126 福祉新聞編集部
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中耳炎

 

 中耳炎を繰り返し、毎日のように薬を持参する園児が複数います。症状がひどくなると耳だれが出たり、機嫌が悪くなったりしますが、発熱がない限りは保育園で預かっています。うまくはなをかむことができない小さな子どもへの対応や、予防策、気を付けることなどを教えてください。

 

A

 

 中耳炎は「急性中耳炎」や「滲出性中耳炎」などが代表的です。急性中耳炎は、耳痛、発熱、耳だれを伴う急性の感染症です。中耳炎というと耳の穴から細菌が侵入して発症するように思われがちですが、実際には鼻の奥にある耳管を通じて耳に細菌が入り、炎症を起こします。耳管とは耳と鼻をつないでいて、特に小さな子どもの耳管は短いので、のどや鼻にある細菌が入りやすい構造になっています。

 

 一方で、耳痛や発熱は無いものの、耳の内部に滲出液がたまって炎症を起こすのが滲出性中耳炎です。急性中耳炎が回復する途中で、耳の奥にたまった滲出液がうまく排出されない時などに起こります。放っておくと難聴の原因にもなります。

 

 中耳炎を予防するためには正しくはなをかんで、鼻水が耳管に入らないようにしましょう。自分ではなをかめない乳児には、市販の鼻水吸引器などを利用して大人がケアします。3歳ぐらいになると自分ではなをかめるようになるので、正しいかみ方を教えましょう。まず、口から息を吸って口はしっかり締めます。次に、鼻水が出るまで少しずつゆっくり鼻から息を出します。片方ずつ丁寧にかみましょう。一度に強くかまないことも大切です。子どものペースに合わせて練習していきましょう。

 

 子どもは耳の痛みや違和感を自覚しにくいので、症状が進行してから中耳炎に気付く場合が多いです。日頃から、風邪を長引かせない、鼻水をすすらない、正しくはなをかむなどを心掛けて予防に努めましょう。また、治療には抗生剤を長く投与することが多いです。繰り返し中耳炎を起こさないためにも、きちんと薬を使って症状が治まるのを確認しましょう。

 

【医学博士・田中哲郎】

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