二葉保育園が自立援助ホーム開設 故郷のような場めざす

2016年0615 福祉新聞編集部
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夕食の準備をする職員

 児童養護施設や乳児院、保育所などを運営する社会福祉法人「二葉保育園」(遠藤久江理事長、東京都新宿区)は4月、より多くの子どもたちに支援を展開しようと、日野市に自立援助ホーム「トリノス」を開設した。温かみのある住環境を整え、退所しても、いつでも戻って来られる故郷のような存在になることを目指す。

 

 トリノスの利用定員は6人で、利用料は月3万円ほど。開所当初の入所者は1人だが、地域住民との関係を築きながら徐々に増やすことにしており、夏頃には満員にする予定。

 

 スタッフは同法人の児童養護施設や乳児院で働いていた常勤3人と非常勤1人。ホーム長の渡辺剛史さんによれば、開設を知った児童福祉司や都内の児童養護施設に配置されている自立支援コーディネーターから「行き先が決まらない子どもがいる」などと相談されるという。

 

 持ち込まれる相談内容は、養育環境が不適切で、中学卒業後に就労を余儀なくされた人のほか、児童養護施設、里親家庭などから退居したものの、まだ生活スキルに不安があり自立のための準備期間がほしい人などさまざまだ。

 

 これまで児童養護施設などで経験を積んできたスタッフたちは、例えば開けっ放しになっているドアの注意の仕方でも、自立援助ホームでは「閉めておいてね」と言うか、自分で気付いてもらった方がいいのか、悩むことがあるという。トリノスらしいかかわりや支援は、これから作り上げていく。

 

 渡辺さんは「先は長いが、地域に根ざし、利用者が誇りを持って暮らせる施設にしたい。トリノスを中心に、退園した人同士や支援者たちがみんなで交流できるような場になれば」と語る。

 

 「トリノス」の名称は、巣立ちを支える役割を担う“鳥の巣”から付けられた。

 

 ◆自立援助ホーム=義務教育を終了した20歳未満で、家庭で暮らせない事情のある人らが、働きながら共同生活の中で自立を目指す場所。5月27日に成立した改正児童福祉法では入所対象を、大学などに通う場合は22歳の年度末に拡大する。

 

トリノスの外観

トリノスの外観

 

 

 

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