要介護1、2いない施設が増加 東社協、特養の入所基準見直し提言

2017年1212 福祉新聞編集部
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調査結果と提言を発表する会見のようす

 都内の特別養護老人ホームで要介護1、2の入所者が1人もいない施設が増えていることが11月29日、東京都社会福祉協議会高齢者福祉施設協議会の調査で分かった。同協議会は「要介護1、2でも施設入所が必要な人はいるため、現行の入所基準は見直すべきだ」と提言している。

 

 特養の入所は2015年4月から原則要介護3以上とされ、要介護1、2の人は認知症などで在宅生活が困難な場合以外は入所できなくなった。調査は入所基準見直しの影響を調べるため、今年6・7月に協議会会員475施設を対象に行った(回収率82%)。

 

 結果では、見直し後(17年3月末)に要介護1の入所申込者がゼロだった施設は24%、要介護2は15%。要介護1の入所者が1人もいない施設は41%、要介護2は13%だった。いずれも見直し前(15年3月末)に比べて増加した。

 

 15年4月から2年間で要介護度が1、2に改善して退所した人がいる施設は12カ所。退所先は有料老人ホームや自宅が多かった。

 

 また調査では施設経営に苦慮している実態も垣間見えた。新規入所者の受け入れに当たり「要介護3~5の介護度を優先している」が73%を占めた。一方、新規入所者のうち要介護4、5の人が70%以上いることなどを要件とする「日常生活継続支援加算」を取得する施設は82%だった。

 

 この結果から協議会は「基本報酬を下げられ経営が厳しく、同加算を取得するため要介護4、5の人を受け入れる調整をせざるを得ない」と分析している。

 

 調査アドバイザーを務めた結城康博・淑徳大教授は「利用者の生活全般をみて入所判断をするはずのソーシャルワーク機能が歪められている」と話している。 

 

 

 

 

 

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