18年度政府予算案決まる 社会保障費は過去最大32兆円

2018年0110 福祉新聞編集部
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首相官邸

 政府は12月22日、2018年度予算案と17年度補正予算を閣議決定した。18年度の一般会計総額は97兆7128億円で過去最大を更新した。社会保障関係費も過去最大の32兆9732億円。概算要求時に6300億円と見込まれた増加幅は薬価の大幅引き下げで圧縮し4997億円増となった。改正介護保険法によって保険者機能を強化する新しい交付金には200億円を計上。自立支援・重度化防止を推進する。科学的介護を進める経費も7倍に増やす。政府は18年の通常国会に予算案を提出し、今年度末までの成立を目指す。

 

 介護保険の新交付金は17年5月成立の改正法に位置付けられ、市町村の保険者機能を強化し、高齢者の自立支援・重度化予防を促すためのもの。その評価指標も作られたが、交付金の額が未定だった。

 

 同じく高齢者の自立支援・重度化予防を目指す「科学的介護」では、分析に必要なデータベース構築費として新規に2億7000万円計上。18年4月の介護報酬プラス改定も決まり、厚生労働省老健局の予算は前年度比1340億円増となる。

 

 障害福祉サービスの報酬も18年4月のプラス改定が決まり、厚労省障害保健福祉部の予算は前年度比1162億円増となる。

 

 15年度から始まった子ども・子育て支援新制度の関連は、18年度から年金特別会計に移管され、予算額は1335億円増。保育の受け皿増、保育士の待遇改善などに充てる。

 

 一方、改正児童福祉法により里親の推進などが注目された社会的養育は50億円増にとどまった。

 

 約2兆7000億円の追加歳出となる17年度補正予算のうち、保育の受け皿整備には808億円を充てる。

 

 政府の看板政策「幼児教育無償化」関連では、18年度は幼稚園、認定こども園に通う3歳以上(年収270万~360万円世帯)につき、保育料を軽減する。第1子は年間4万8000円減、第2子は2万4000円減。内閣府、文部科学省で計21億円を投じる。

 

 生活困窮者自立支援制度は前年度比32億円増となったが、生活保護は生活扶助基準見直しなどにより前年度比166億円減。生活保護受給世帯全体の67%で生活扶助の支給額が減る。単身世帯は8割が減額となり、特に都市部の減り幅が大きくなる。

 

 また、厚労省は同日、18年度の組織改編を発表した。障害保健福祉部に依存症対策推進室を設置する。成年後見制度利用促進業務が内閣府から移管することに伴い、担当参事官を設ける。外国人技能実習制度の適正実施のための人材開発統括官、調査官も設置する。               

 

 

 

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