東京パラ(4)車いすフェンシング 櫻井杏理選手 まばたき厳禁の勝負

2018年0221 福祉新聞編集部
    • このエントリーをはてなブックマークに追加
櫻井杏理選手

 1対1の一瞬の駆け引きが明暗を分ける車いすフェンシング。国内では女子選手として唯一、国際大会に参加し、東京パラリンピックを目指しているのが櫻井杏理選手(29)だ。

 

 20歳の時に受けた椎間板ヘルニアの手術の後遺症で車いす生活を余儀なくされた。急激な変化に「気持ちがついていかなかった」と、受け入れるのに相当な時間を要したという。

 

 車いすフェンシングとの出合いは、2014年に突然訪れた。働いていたアウトドアショップに原田かの子・日本車いすフェンシング協会の副理事長が訪れ、競技に誘ったのだ。

 

 もともと陸上の長距離選手だったこともあり、車いすになってからもチェアスキーやサーフィンなどスポーツを楽しんでいたが、プロ競技者になろうとしていたわけではなかった。まして、なじみのないフェンシング。「少しでもタイミングがずれていたら、気にも留めなかったかもしれない」と笑顔で話す。

 

 実際に競技をやってみると「ルールの複雑さに戸惑った」。さらには「技術力、反射神経、持久力、判断力などあらゆる要素が必要になる」と高いハードルに初めは苦戦したが、次第にのめりこんでいった。

 

 車いすフェンシングは、「ピスト」と呼ばれる車いすを固定する装置を使う以外は、一般のフェンシングと変わらない。移動が制限される分、駆け引きが勝負を左右する。限られた空間をいかに自在に使えるかに加え、国際大会ともなると決勝戦まで1日10試合以上こなせる体力も必要になる。

 

 東京パラリンピックへの出場資格を得るには、主要な国際大会で常にベスト8に入ってもギリギリの水準になるという。しかし「出場は目的であって目標ではない」と断言する。あくまで結果を残すことが最大の目標だ。

 

 国内での認知度が高いとは言い切れないが、まばたき厳禁のスピーディーで魅力的な競技であることは間違いない。「『車いすフェンシングと言えば櫻井』と皆さんに思ってもらえるよう、結果を追い求めていきたいですね」と決意を語った。

 

 

 

(福祉関連書籍)

 

虹色のチョーク
虹色のチョーク

posted with amazlet at 18.02.19
小松 成美
幻冬舎 (2017-05-19)
売り上げランキング: 11,069

 

まちの子どもソーシャルワーク
幸重 忠孝 村井 琢哉
かもがわ出版 (2018-02-02)
売り上げランキング: 13,682

 

介護現場で使える 医療知識&お薬便利帖 (現場で使える便利帖)
介護と医療研究会
翔泳社
売り上げランキング: 1,741
    • このエントリーをはてなブックマークに追加