おむつゼロ、胃ろうゼロ・・・007で自立支援 伴走型介護めざす特養(山形)

2018年0530 福祉新聞編集部
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ながまち荘ではEPA介護福祉士候補者(右)も自立支援介護を実践する

 山形市にある社会福祉法人恩賜財団済生会の特別養護老人ホームながまち荘(峯田幸悦施設長)では、尊厳ある生活を支える自立支援介護を実施し、おむつゼロ、胃ろうゼロなど七つのゼロを目指した「007」を掲げる。

 

 「介護の専門性を考えた時、笑顔や優しさだけでは十分な役割を果たせるとは思えない。介護職員には根拠のある介護により、入居者の生活の質を高めることが求められる」とし、その取り組みを示すのが007だ。

 

 007の柱は日中のおむつゼロ。おむつを安易にすることで入居者が自信をなくしてしまう恐れもあるため、介護職員には確かな知識と技術をもとに入居者の尊厳を損なわない排せつ介護が求められると捉えている。

 

 取り組み当初、日中のおむつ使用率は50%だった。利用者の排せつリズムを測るなど試行錯誤しながら少しずつ改善し、数年かけて0%を達成した。

 

 胃ろうゼロに向け、利用者が口から食べることも追求する。入居者の様子だけで判断せず、明確な裏付けをもって取り組めるよう嚥えん下げ内視鏡検査も必要があれば行う。併せて口こう腔くうケアにも注力する。

 

 骨折ゼロ、拘束ゼロでは、転倒時のリスクを恐れて行動を制限するのは施設側の都合だと考える。介護職員が専門的知識をもって関わり、ヒヤリハットを分析し、安全に過ごせるよう徹底する。また褥瘡じょくそうゼロに向け、医療、栄養、リハビリなど多方面からアプローチし、随時、会議で対策を協議する。そのほか下剤ゼロ、たばこゼロにも取り組んでいる。

 

 また同荘では介護の魅力を向上させるため、「新3K」として改善介護力、国際介護力、貢献介護力を提唱する。007の取り組みは改善介護力につながり、国際介護力の一環としてEPA介護福祉士候補者(インドネシア)を受け入れ、介護予防サロン、防災など多くの地域貢献活動も展開している。その先に見据えるのは、根拠に基づく科学的介護の世界への発信だ。

 

 峯田施設長は「007を実施することで介護職員が入居者と共に歩む、すなわち深化・発展させた伴走型介護の実現につながる」と話している。

 

 

 

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