「成人年齢18歳で支援後退」 衆院で児童養護施設から懸念の声

2018年0529 福祉新聞編集部
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 成人年齢を現在の20歳から18歳に引き下げる民法改正案をめぐり、15日の衆議院法務委員会で、児童養護施設などを運営する社会福祉法人旭児童ホーム(横浜市)の伊達直利理事長が参考人として意見陳述した。現在の社会的養護は18歳以降の支援が弱いとし、成人年齢の引き下げによってさらに弱くなることを懸念。法改正に反対する立場を示した。

 

 児童養護施設の入所は原則18歳までだが、措置延長できるのは20歳まで。その理由を厚生労働省は11日の同委員会で「成人年齢が20歳であることも考慮されたと思われる」(山本麻里・児童虐待防止等総合対策室長)と答弁。その上で、成人年齢が18歳になっても、現行の措置延長の要件は維持するとした。

 

 しかし、成人年齢が18歳になると、18歳、19歳への支援よりも低年齢の子どもへの支援を優先する運用に拍車がかかる可能性は否定できない。伊達理事長は10代後半の子どもが児童養護施設から早く自立を強いられている現実を直視すべきだと強調した。

 

 一方、18歳、19歳をめぐっては、現在は未成年であるため親の同意なしにアパート契約などができないことを問題視し、成人年齢を18歳に下げて契約できるようにすべきだとする児童福祉関係者もいる。

 

 契約できるようになれば消費者被害に遭う可能性もあり、政府はその防止策として消費者契約法改正案を今国会に提出。社会経験の少ない若者を対象に、契約取り消しの範囲を広げる方針だ。

 

 これに対しては15日の同委員会で「契約の取り消し権は不安をあおる商法などに限定され、保護として十分ではない」(参考人の中村新造弁護士)との見方が示された。

 

 

 

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