家庭養育に財源確保を 官民協議会が厚労省に提言

2018年0611 福祉新聞編集部
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フォスタリングマーク

 子どもの家庭養育推進官民協議会(会長=鈴木英敬・三重県知事)は1日、加藤勝信・厚生労働大臣に対して、子どもの家庭養育原則の実現に必要な財源確保などを求める提言を提出した。このほか、里親の包括支援体制の構築に向けた支援の強化も求めている。

 

 社会的養護をめぐっては、厚労省の検討会が2017年8月、改正児童福祉法で打ち出された家庭養育優先の原則を具体化する「新しい社会的養育ビジョン」を出している。提言は、新ビジョンの理念に基づく取り組みを今年度の骨太の方針に位置付けるよう要望。必要な財源の確保も求めている。

 

 提言には、里親を支えるフォスタリング業務を担う官民の職員を対象にした研修プログラムを開発することも盛り込んだ。同時に、里親委託数に合わせたソーシャルワーカーの配置や実効性のあるリクルート活動、里親手当の充実なども求めている。

 

 また、特別養子縁組の上限年齢を現在の6歳未満から18歳未満にすることや、子どもの意見を効果的に代弁する人材確保の制度を創設することも要望している。

 

 

鈴木知事(右)から山本審議官に提言が手渡された

 

 同日の記者会見で、鈴木会長は「まさに家庭養育の在り方が大きく転換する時。このタイミングをチャンスと捉え、子どもの最善の利益に向けた機運づくりをしたい」と述べた。これに対し、提言を受け取った山本麻里・内閣官房内閣審議官(厚労省子ども家庭局併任)は「家庭養育原則を進めるには、安定した財源の確保が重要。最大限の努力をしたい」と応じた。

 

 同協議会は、社会的養護が必要な場合には養子縁組や里親委託など家庭養護の提供を優先的に進めることを目指し16年に設立。現在、22自治体と民間14団体で構成し、事務局を日本財団が務めている。

 

 なお、同協議会は里親推進のシンボルマークとして「フォスタリングマーク」を発表した。デザインしたのはクリエイターの岩下智さん。赤と青の2色の糸が結ばれているリボンのマークは、つながりや絆を表しているという。

 

 

 

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