ロボットが夜間の見回り 福祉施設で実証試験(静岡)
2018年08月27日 福祉新聞編集部
施設で夜間の見回りをするロボットの実証試験が、社会福祉法人天竜厚生会(静岡県、山本たつ子理事長)で、今月末まで行われている。建物内を自走しながら徘徊はいかい者や転倒者を検知し、呼吸の状態から体調の異常を判断して職員に知らせる機能を搭載しているのが特徴だ。
ロボットは、来年4月の事業化に合わせて開発協力した同会に導入することが決まっており、夜間配置職員に対する負担軽減が期待される。
試験は、開発を手掛けた神奈川工科大の三枝亮准教授を中心に、同会の障害者支援施設「厚生寮」で7月31日から8月31日まで行われている。
試験では、倒れている人に対して、搭載した複数のカメラを使って形状と温度を計測。人だと認識できるか、胸部の動きで呼吸の異常を判断できるかといった項目をチェックした。
ロボットは、障害者施設のほか、高齢者施設や病院などへの導入を想定している。
人がゆっくり歩く速度で自走するため危険性はなく、仮にぶつかったとしても柔軟な素材が衝撃を吸収してロボットも安全に停止する。顔の部分に当たるモニターには目や口が表示され、まばたきをしたり簡単な会話ができたりするため利用者にも好評だ。
販売価格は250万円程度を予定している。三枝准教授は「夜間の見回りをロボットが代替できれば、その分の人員を日中に回せる」とロボット導入のメリットを説明した上で「次の介護報酬改定で、自走型の見回りロボットが加算対象になるよう国に訴えていきたい」と話した。
見学した高柳弘常務理事は「導入後しばらくは様子を見ることになると思うが、職員が慣れて理想的なパフォーマンスを発揮してくれれば、負担軽減につながるのではないか」と期待を寄せた。
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