「住まい何より大事」 単身高齢者ら支援する「全居協」発足

2019年0708 福祉新聞編集部
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共同代表に就任した村木氏

 住まいの確保が難しい単身高齢者らに対し、入居や生活の支援などをする居住支援法人が集まる「一般社団法人全国居住支援法人協議会」(全居協)が6月29日、発足した。居住支援法人は改正住宅セーフティネット法に基づき、都道府県に指定された株式会社や社会福祉法人、NPO法人など。全居協で今後、研修会や政策提言、法人設立支援などを行う。

 

 単身高齢者やひとり親世帯、低所得世帯などは家賃滞納の不安や保証人の不在などの理由で入居を拒まれることが少なくないが、一方で空き家・空き室は全国的に増えている。

 

 そのミスマッチを解消するため、入居や生活の支援などをする居住支援法人や、自治体、不動産関係団体、福祉系団体が連携する居住支援協議会が創設された。単身高齢者らの入居を拒まない賃貸住宅の登録制度も設けられた。

 

 全居協の共同代表には村木厚子・元厚生労働事務次官、三好修・全国賃貸住宅経営者協会連合会長、奥田知志・認定NPO法人抱樸理事長が就任。また理事には、石田敦史 ・パルシステム共済生活協同組合連合会代表理事、大月敏雄 ・東京大教授、北岡賢剛・グロー理事長、芝田淳 ・やどかりサポート鹿児島理事長、藤田潔 ・ホームネット代表取締役、豊田茂 ・リクルート住まいカンパニー経営管理室審査部部長が就いた。

 

 同日、都内で開かれた設立記念シンポジウムで奥田氏は、ホームレス支援を30年間続けてきた経験から「何よりも大事なのは居住を確保すること」と強調。「家がないと生命維持の危機、社会的な危機(基本的に住居地がないと手続きができない)、つながりの危機(人とのかかわりがないと孤立する)にさらされる」と言う。

 

 また「地域に信頼できる存在があれば、大家も債務保証会社も住民も安心できる。その役割が期待されるのが居住支援法人だ」と述べた。

 

 基調講演した村木氏は、虐待を受けた子どもや刑務所出所者などへの支援に取り組む中で「立ち直りの第一歩が住居というケースを嫌というほど見てきた。居住支援法人の取り組みを育てていきたい」と話した。

 

 5月末時点で居住支援法人は225、居住支援協議会は85ある。全居協の会員数は111法人で、当面の目標として1000法人を掲げている。

 

 

 

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