「ひきこもり支援協議会」発足 状況に応じた支援探る(東京都)

2019年1010 福祉新聞編集部
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 東京都は9月20日、引きこもりの人を支援するために「東京都ひきこもりに係る支援協議会」を立ち上げた。引きこもり状態の長期化・高齢化が社会問題となる中で、当事者やその家族の状況に応じた支援のあり方を探る。2020年5月をめどに提言の骨子をまとめ、10月には支援の方向性を明らかにする。

 

 都は、電話や訪問相談などによる支援「ひきこもりサポートネット」を04年から開始。当時は主に若年層を対象にした事業だったが、徐々に中高年世代の引きこもり当事者の相談が増えたことを受け、今年度から事業を福祉保健局に移管した。

 

 今年度からは、「ひきこもりサポートネット」の電話相談のフリーダイヤル化実施や、社会福祉士、ファイナンシャルプランナーなど専門職の窓口設置、訪問相談の対象を35歳以上に拡充するなど、対策を講じている。

 

 協議会では、これら既存の支援に加え、当事者・家族の状況に応じた支援のあり方を検討するとともに、最新事例の情報を共有する。

 

 協議会には、学識経験者や引きこもりの家族会、関係機関、区市町村が参加。協議会の会長には、東大大学院医学系研究科の笠井清登教授が就いた。

 

 内閣府の調査によると、全国の40~64歳5000人から無作為抽出をした結果、全国には61・3万人の中高年の引きこもりが存在すると推計。このうち都内には約11万人いる計算になるという。

 

 初会合ではこうした現状を踏まえ、意見を交換した。特に目立ったのが、引きこもり当事者の家族も、また当事者であるという視点が重要だという意見。家族会からは「当事者も家族も社会から孤立している」と指摘した上で「困った状況に陥ったときに、必要な情報が得られる仕組みをつくってもらいたい」と訴えた。

 

 笠井会長は「引きこもり支援は、支援者側の押し付けになってはならない」とまとめ、「次回以降には、より具体的な事例の共有を図っていく」と話した。

 

 

 

 

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