介護福祉士国家試験の完全義務化延期に反対 教員らが緊急検討会

2019年1210 福祉新聞編集部
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参加者からも多数の意見が出された

 介護福祉士国家試験の完全義務化を、2022年度から、さらに延期する必要はあるのか――。大学や高校の教員らによる緊急討論会が11月1日、都内で開かれた。参加者は、「国家試験を完全義務化することで、介護の質が向上する。それが介護職の魅力や社会的評価を上げ、人材確保にもつながる」と指摘し、完全義務化のさらなる延期に反対した。

 

 22年度から介護福祉士養成施設の卒業生にも、国家試験の受験を義務付けることになっているが、これまでに2度も延期されている。人材不足や養成施設の外国人留学生急増などを理由に、現在、自民党や厚生労働省で完全義務化の延期が検討されている。

 

 この日の検討会の参加者の意見では、「完全義務化の延期と人材確保は全く別の問題」「介護福祉士合格を目指す学生の士気が下がる」「質の高い介護福祉士にみてほしい利用者の気持ちをないがしろにしている」「留学生は国家試験に不合格でも、特定技能に切り替えて働ける」というものが多かった。

 

 また、日本介護福祉士養成施設協会の本名靖理事は「厚労省は、介護はチームで行い、その中核を介護福祉士が担う、としているが、国家試験に合格していない人が、その役割を担えるのか」と国の姿勢をただした。

 

  
 認定介護福祉士認証・認定機構の太田貞司副理事長は「議論が狭い。当面の対策ではなく、将来のビジョンを持って検討しなくてはいけない」と苦言を呈した。

 

 そのほか、「専門職を養成する大学と、留学生が大半を占める専門学校に、養成施設を機能分化する必要がある」との発言もあった。

 

 主催した目白大介護福祉教育研究会の荏原順子教授は「意見を集約して何らかの発信をしていきたい」と話した。

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