里親委託率上がらず 大半の自治体が達成不可能

2020年0116 福祉新聞編集部
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 今年度中に都道府県などが定める社会的養育推進計画で、多くの自治体で里親委託率が国の掲げた目標を大幅に下回る見通しであることが12月18日、分かった。超党派の国会議員で構成する「児童虐待から子どもを守る議員の会」(塩崎恭久会長)で、厚生労働省が明らかにした。

 

 計画は2020年度から10年にわたる社会的養育の体制整備について、都道府県などがそれぞれ目標を定めるもの。

 

 厚労省は、計画の策定要領で里親委託率について(1)5年以内に3歳未満は75%以上(2)7年以内に3歳以上の幼児は75%以上(3)10年以内に学童期以降は50%以上――という目標を掲げた上で、これを念頭に数値目標と達成期限を設定するよう求めていた。

 

 厚労省は計画の策定主体である60自治体を対象に調査を実施。12月6日時点で35自治体から報告があった。

 

 それによると、「5年以内に3歳未満は75%以上」としたのはわずか3自治体で9%に満たなかった。また、「7年以内に3歳以上の幼児は75%以上」としたのは、4自治体で14%。「10年以内に学童期以降は50%以上」としたのも7自治体と20%にとどまった。

 

 会合では国会議員から「地域のバラツキがあってよいのか」「国の意見がないがしろにされている」という声が上がった。

 

 塩崎会長は「国の目標を大きく下回っている自治体が大半。惨たんたる状況だ」と指摘。その上で「(里親を支援する)フォスタリング事業なども国として用意している。間違いなくやってもらわないと困る」と強調した。

 

 結果について厚労省は、今後自治体から地方議会への報告などにより内容が修正される可能性があるとしながらも「目標が低調な自治体には、個別ヒアリングを実施し、さらなる検討を要請したい」と語った。

 

 

 

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