腐食性食道炎――アルカリ性洗剤で
2021年10月29日 福祉新聞編集部
小学校3年生の女の子が繰り返す嘔吐について検査してほしいということで、某総合病院小児科から私の外来に紹介されてきました。ご両親がそろって来院され、話をお伺いすると、嘔吐の原因が分からず、児童精神科も勧められて受診したけれども、改善しないとのことでした。
よくよく経緯を聞いてみると、「最初に嘔吐したのは3歳のとき、床に置いてあったアルカリ性洗剤を飲んでしまい、すぐに嘔吐したのだけれども、一応、救急に受診したところ、すぐに吐いたのであれば心配ないと言われた。翌日にも嘔吐が続くため、再度、受診すると急性胃腸炎と言われた。それ以後、嘔吐が続いている」とのことでした。
「5年前の洗剤誤飲による嘔吐が続いているとは考えにくいでしょう」と伝え、嘔吐の原因を調べるために、バリウムを飲んで通過するかどうかの検査を提案しました。
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