障害者雇用、週20時間未満も算定へ 多様な就労ニーズを反映

2022年0628 福祉新聞編集部
    • このエントリーをはてなブックマークに追加

 厚生労働省は6月17日、障害者雇用促進法に基づき企業などに義務付けている法定雇用率に関連し、週の労働時間が10~20時間未満の障害者を1人雇用した場合の実績を0・5人として算定する方針を固めた。

 

 体調が安定しにくい精神障害者のほか、重度身体障害者、重度知的障害者に限って特例として算定を認める。算定期限は設けない。企業の都合で特例を強いられないよう、障害者本人が望んでいることなどを条件とする。

 

 従来は「週の半分に満たない職業生活は自立とは言わない」として雇用実績に算定してこなかったが、今後は多様な就労ニーズを反映させる。

 

 同日の労働政策審議会障害者雇用分科会(座長=山川隆一・東京大大学院教授)がまとめた意見書に盛り込んだ。特例が適用されると、就労系の障害福祉サービスを利用する人が、空いた時間で雇用されて働く「雇用と福祉の併用」に弾みがつく。

 

 同分科会は「雇用と福祉の連携」の強化を掲げて議論したが、意見書の内容は小幅な改正事項が目立つ。

 

 就労移行支援事業、就労定着支援事業に従事する支援員には、福祉と雇用の両方に関する基礎的な研修(900分以内)の受講を必須とする。研修の開始時期は未定。

 

 障害福祉サービスであり、障害者と雇用契約を結ぶ就労継続支援A型事業については、雇用率制度から外すことを議論したが、引き続きの検討課題とし、結論を先送りした。

 

 手帳を持たない精神障害者、発達障害者、難病患者を雇用率制度の対象に含めることも同様に引き続きの検討課題とした。

 

 「雇用と福祉の連携」の強化は、2018年夏に発覚した障害者雇用をめぐる中央省庁の水増し問題を機に議論が進んだ。

 

福祉新聞の購読はこちら

 

    • このエントリーをはてなブックマークに追加