勘違いや誤った知識 安心・安全に過ごせる環境〈福祉新聞フォーラム予告〉

2022年0913 福祉新聞編集部
十河剛氏

講演 十河剛氏

 保育士なら〝知っている〟と思われる医学知識、知っているようで知らないことでヒヤッとすることがあります。例えば、乳児のうつぶせ寝は突然死予防のためにしてはいけないと言われていますが、うつぶせ寝以外の突然死の要因は知っていますか? 実は皆さんがよく知っている感染症が突然死の原因となることがあります。

 

 健康のためにと思って保育士が実施していることが、実は命に関わる大事故につながりかねないことがあります。例えば、熱中症予防の水筒持参、好き嫌いをなくすための食事指導、これらが原因で死亡事故にもつながる可能性があることをご存じですか? 善意から重大事案を招く危険性をはらんでいますが、意外と知られていません。

 

 小児科医がこのせきを聞くと、受診の順番を早める危険なせきの兆候とは? 外科手術が必要になるかもしれない危険な嘔吐の兆候とは? けいれんが止まったと思ったけど、まだ続いているけいれんってどんな状態?――。小児科医27年間の経験の中で、保育士さんだけではなく、多くの人が勘違いしていたり、誤った知識をもっていたりすることで、子供を危険にさらしかねない、実際に危険にさらされたことが多くありました。

 

 子供たちが安心・安全に過ごせる環境を提供するために必要な医学知識、知っているようで知らない医学知識をリセットできるような12のテーマを当日はお話しさせていただきます。

 

 そごう・つよし 横浜市東部病院 小児肝臓消化器科部長 小児科専門医。防衛医科大卒、済生会横浜市東部病院こどもセンター医長などを歴任。著書に「子供の便秘はこう診る!親子のやる気を引き出す小児消化器医のアプローチ」(南山堂)。日本小児科学会認定小児科専門医・指導医。