元銀行マン施設長「福祉業界に違和感」 機器導入で手腕発揮

2015年0206 福祉新聞編集部
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「今はリフトが良い」と笑顔で話す女性利用者

 施設長が強力なリーダーシップを発揮し、リフトや肘掛けが上がる車いすなどを整備している特別養護老人ホームがある。富山市の「ささづ苑」(岩井広行施設長)だ。職員の腰痛予防のために導入した福祉機器は、利用者の自立支援にも大きな効果を発揮。ケアの質と職員の意欲向上に役立っている。

 

 社会福祉法人宣長康久会が運営する同苑は、1999年4月に開所した入所定員70人(従来型48人、ユニット型22人)、ショートステイ20人の施設。腰痛予防の取り組みが始まったのは2010年7月から。

 

 北陸銀行出身の岩井施設長が、腰痛のある職員が約6割おり、急なシフト変更に四苦八苦したり、退職したりする職員がいることに疑問を感じたことがきっかけだった。

 

 銀行で長年融資を担当してきた岩井施設長にとって、民間企業が従業員の安全確保や作業効率アップのために設備投資するのは当たり前。

 

 施設と同様に腰痛の多い建設・製造・物流関連企業が、競争に勝ち残るために銀行に借金してでも3~7年ごとに設備更新する姿を目にしてきただけに、何もしない福祉業界に違和感を覚えた。

 

 当時、同苑には3モーター式ベッドしかなく、その活用も不十分だった。そこで岩井施設長は腰痛予防のための調査・検討をするよう幹部職員に指示。

 

 11年5月にプロジェクトチーム(PT)を設置して機器導入の検討を始め、翌12年1月にリフトや移乗ボード・シートなどを一気に導入した。

 

 使い方は、県介護実習・普及センターの腰痛予防対策事業を有効活用。リフトリーダー養成研修を11人に、福祉用具プランナー研修を2人に受講させたり、センターが同苑で行う訪問指導研修に全職員を参加させたりした。

 

 

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