社会的養護がテーマの「タイガーラジオ」 子どもたちに届け

2015年0623 福祉新聞編集部
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左から安藤、早川、杉山、森山の各氏

 社会的養護をテーマにした全国初のラジオ番組「タイガーラジオ」(FM西東京)が4月から始まっている。パーソナリティーは、児童養護施設出身者の支援をしている安藤哲也・タイガーマスク基金代表理事と、児童養護施設の子どもの学習支援をしている森山誉恵・3keys代表理事。番組はインターネットで聞くこともでき「多くの人に聞いてもらえれば」と意気込んでいる。

 

 取材日は6月28日放送の番組を収録。コメンテーターは早川悟司・子供の家施設長で、ゲストは虐待問題を取材するフリーライターの杉山春さんだった。

 

 番組で、杉山さんは2010年に大阪市内で起きた二児置き去り死事件などについて解説。事件について本を出版した後、子育て中のお母さんからは「自分と重なって、読めない」などの声が届いたという。

 

 「そうした虐待の問題を防ぐには市民一人ひとりが何をすべきなのでしょうか」。安藤さんが問う。

 

 杉山さんは「決してお母さんを責めることはせず、まずはよく頑張っているねと認めてあげてほしい」と語りかけた。

 

 番組では居所不明児童の問題も取り上げた。また、リスナーの声を紹介するコーナーでは、児童養護施設出身の若者が、大学で勉学やバイトに励み、充実した学生生活を送っているという手紙が読み上げられた。

 

 早川さんは「児童養護施設出身者の進学率は上がっていて、支援の充実が欠かせません」とコメントした。

 

 番組は、もともと同局で父親の子育て支援をテーマに番組を持っていた安藤さんが「もっと社会的養護のことを世間に知ってほしい」と思い、同局に掛け合って実現したという。森山さんは「テーマがテーマなだけに暗くならないように心がけている」と話す。

 

 放送は月1回で、第4日曜の午後2時から1時間放送される。放送後は同局のウェブサイトでも聞ける。

 

 安藤さんは「昨年のテレビドラマ『明日、ママがいない』の影響で、社会的養護というテーマに漂う自粛ムードを払拭したい。ぜひ児童養護施設の職員や、子どもたちにも聞いてもらいたい」と話している。

 

 

 

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